「トーマス・ジェファーソンは、生き残る」
ボストンに行って、フリーダムトレイルの旅をしてから、どうにも私たち夫婦は、アメリカ建国の歴史に興味を持ち出し、それっぽいものを目にすると、中身まで追求するようになりました。夫と一緒にNetflixという映画のDVDの宅配システムを予約している時に、アメリカ第2代大統領である「ジョン・アダムス」の映画を見つけました。私が「これ、見ようよ~」と言うと、夫が予約に入れてくれて、DVDがその後、3回に渡って我が家に届けられました。なんせ、これは元々、テレビで放送されたドラマで7章まであるので、DVDも3つに分かれているのです。それを昨日やっと最後まで見終えたのですが、最後の最後で、とても感動しました。90歳を過ぎたジョン・アダムスは、息子に「明日は7月4日だね」と言います。7月4日は、アメリカの独立記念日です。それで息子は「そうです、お父さん。明日はアメリカの50歳の誕生日ですよ」と言います。その後、具合の悪くなったジョン・アダムスは、ベッドの中にいます。その映像の後、ベッドの中にいる第3代アメリカ大統領のトーマス・ジェファーソンが映り、彼も「おや、今日は4日じゃなかったかね?」と言います。そこで、彼に仕えていた召使が、「はい、そうです。今日は7月4日で、アメリカの独立記念日です」と言い、その後、ジェファーソンは息を引き取ります。その後、今度はジョン・アダムスが画面に映り、"Thomas Jefferson survives" と言って、彼も息を引き取ります。ここで私は、「えっ、えっ、てことは、第2代アメリカ大統領のジョン・アダムスと、第3代大統領のトーマス・ジェファーソンは、同じ日に、それもアメリカ建国50周年記念日に、ほとんど同時に亡くなったの?」と、パニックになるほど、興奮しながら、夫に聞きました。夫は、「う~ん、そんな感じだね」と言いながらも、確信がなく、その後すぐにインターネットで調べたら、なんと本当に彼らはほとんど同時に、それも、アメリカ独立記念日50周年の日に亡くなっているのです!これって、すごくないですか!二人の「アメリカ建国の父達」が、一緒にアメリカ独立のために戦い、同時にこの世を去っていくなんて、なんと強い絆で結ばれた人たちなんだろう、と私は身震いがする思いでした。彼らは、年を取ってから、手紙のやり取りをしていたようで、死ぬ間際まで、親しい付き合いをしていたようです。そして、ジョン・アダムスの最後の言葉が、ここで紹介した「トーマス・ジェファーソンは、生き残る」だったらしいのです!ジェファーソンは、ジョン・アダムスよりも数時間早く亡くなったそうなので、もしかしたら、アダムスは、ジェファーソンが息を引き取った瞬間を、感じていたのかもしれません。一つの大きな目標に向かって、命がけで一緒に戦った同志というのは、すごい絆で結ばれているのですね。彼らが背負った「使命」というのは、ほとんど「運命」と言っても良いのではないかと思います。仏法には「異体同心」という言葉があります。「違う人間が、同じ志しを持って行動をする」といった意味ですが、まさに「異体同心」であった二人で、偉人の人生というのはすごいな、と感動した一幕でした。
ジョン・アダムスが亡くなった後、彼が彼の奥さんに話しかけるようなナレーションが入ります。奥さんは、彼が亡くなる前に亡くなっているのですが、この二人も、強い絆で結ばれた夫婦だったようで、人生を一緒に過ごすパートナーというのは、本当に特別な存在なのだと、思いました。私と夫は、結婚してまだ3年しか経っていませんが、それでもすでに色々なことを一緒に経験し、それは他の何とも置き換えることはできず、とても意義深く、かけがえのない物だと思います。それは外見上の美しさではなく、時間の重みや、その間の経験が作り出す美しさです。ジョン・アダムスと奥さんが一緒にいる映像を見ながら、人生の美しさに思いを馳せた一時でした。
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