「家系図」
私の夫の母の父親系の親戚は、毎年夏にFamily Unionと称して、ポットラックパーティーを行います。夫と一緒に住みだした最初の年は、まだガールフレンドであったにもかかわらず、夫の母と一緒に彼抜きで出席しました。今回は夫も休みが取れて、一緒に参加。3年も前に一度会っただけの人たちがほとんどであったにも関わらず、彼らは私を覚えていてくれました。(まあ、日本人は珍しいしね。)食事をし、世間話を親戚達としていた夫が、「きっとあのテーブルの上には家系図があるから、見に行こう」と言って、席を立ちました。テーブルの上には、150年ほど前、アイルランドの一組の夫婦から始まり、横に広く伸びた家系図がありました。夫の母の祖父はアイルランドで生まれています。つまり、彼女の従兄弟には、まだアイルランドで生活している人たちが、たくさんいるのです。こうして、アメリカに移住した子孫の末裔である夫とその親戚達と一緒に、アイルランドに住んでいる親戚達の名が入った家系図を見るのは、ずいぶん感慨深いものでした。150年前、この家系図が始まったとき、彼らの子孫の誰かが、アメリカで日本人と結婚するなど、考えもしなかったでしょう。この大きなファミリーの中で、新参者の私の名前がまだ加えられていなかったので、夫の母が私の名前を書き加えました。私もアイルランド人の親戚がいるんだと思うと、とても不思議な気がしました。私たちに子供が生まれれば、私の子供もアイルランド人の血が流れることになるんだと、これもずいぶん不思議な気がします。アメリカはとっても奥が深いです。