2010年8月8日日曜日

Negative Nancy

「悲観的なナンシー」

 先日、"Coal Miner's Daughter"(炭鉱夫の娘)という映画を見ました。カントリーミュージックの女王「ロレッタ・リン」の自叙伝を映画化したものです。1980年ごろの映画なんですが、ロレッタの夫役を「トミー・リー・ジョーンズ」が演じています。スクリーンに映る若いトミーは、なんだかブラッド・ピットに似ているなあと思いました。
 ところでこの映画、13歳の炭鉱夫の娘、ロレッタが、戦争帰りの男性に出会い、一年後に結婚し、気付いたら4人の子供の母親になります。そして結婚記念日に、夫は妻に「ギター」をプレゼント。それを機に、ロレッタはギターを弾き始めます。彼女の才能に最初に気付いたのは夫です。彼は、地元の酒場で彼女に歌を歌わせ、デモテープを作り、写真を撮って、ラジオ局巡りをして、彼女のレコードを流してもらいました。そして、いつの間にか、彼女の曲は全国ランキング第14位に。ナッシュビルに移り、その頃有名な歌手と一緒に仕事をするようになり、ロレッタは、スターの道を歩みます。しかし、このスターぶりに夫はついていけず、アルコホールに浸ったり、女遊びをするようになります。この辺で私が「きっと、次のシーンで彼らは離婚しているわ」と言うと、この映画を以前に見たことがあった私の夫は、「う~ん、そうじゃないと思うけどね」と言いました。
 この後、ロレッタは、薬を飲んでいます。そして私は、「あ~、きっと彼女は、ドラッグをやるようになったのね」と、またまた悲観的な意見。そして次には、ステージの上で歌詞が思い出せず、バンドのメンバーに教えてもらっている始末。彼女が正常ではないのは明らかなので、ここで私は、「きっと、彼女は脳腫瘍があるのよ!きっと、次のシーンでは死んでいるはずだわ!」とひたすら悲観的な意見を言うと、夫が「なんでそんなにNegative Nancy なの!」と言いました。
「だってね~、その方がドラマチックじゃない。映画はドラマチックじゃなきゃ!」
「彼女はただ単に、働きすぎで疲れているだけなの!」
「それじゃあ、ドラマが足りないわよ」
「いつの間に、そんなにアメリカナイズされたの!しばらく日本に送って、アメリカから解毒した方がいいね」
と言われました。
Negative Nancyとは、ただ単に語呂がいいだけで、特にナンシーさんが悲観的というわけではないと思います。

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