「冬は必ず春となる」
3月11日の東北大震災より、これまで2回しかブログを更新していませんでした。アメリカに住んでいる私が、日本の被災者の方々に、何が言えるのか、家も家族も失った方に、どんな言葉をかければ良いのか、想像を絶するものがあります。間違っても、これまでのような、夫との馬鹿げた会話を書く気には、なりません。今は、そんな時期では無いと思うからです。しかし今日、「聖教新聞」という創価学会が発行している新聞を読みました。アメリカの私の自宅にも、数週間遅れで、日本語の新聞が届けられます。そこには、何もかも失った被災者の方達が、「この苦難に負けずに、頑張ろう!」と、一生懸命、生きる道を選び、助け合い、励まし合っている姿が、描かれていました。自宅が崩壊したにもかかわらず、他の被災者達のために、奔走している人。不眠不休で、援助物資を届ける青年。こんなに尊い人たちが、他にいるだろうかと、涙を流しながら、読みました。その新聞の中で、最も頻繁に引用されていたのが、今日の表現の「冬は必ず春となる」という、日蓮大聖人が書き残した御書の一節です。
日蓮大聖人は、地震などの天変地異が繰り返された鎌倉時代、門下を励ます為に、数多くの手紙を書かれており、その手紙は、「御書(ごしょ)」と呼ばれています。御書は、苦しんでいる人々に希望の光を与える言葉で満ち溢れています。そこで、これからしばらく、日本で大変な思いをされている方にエールを送るため、日蓮大聖人の御書の一節の英語訳を、ご紹介したいと思います。
さて、今回の御書は、「妙一尼」というその当時鎌倉に住んでいた女性に送られました。妙一尼は夫に先立たれ、病気の子供を抱え、収入源であった所領を取り上げられるという状況にいました。絶望的な立場の妙一尼に、日蓮大聖人は、「冬は必ず春となる」、つまりどんなつらい事(冬)も、必ず解決できる(春となる)、冬がいつまでも、冬のままである事は無い、又、冬が秋になる事もない。冬は必ず春となる、とおっしゃっているのです。すごい名文だと思いませんか?日蓮大聖人は、大文豪でした。
「冬は必ず春となる」、Winter always turns into spring
"Always"、「いつも」と言い切ることが、すごいです。
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