2014年5月30日金曜日

I can relate to that

「共感するものがある」

 最近スタートしたコンテスト番組「Last Comic Standing」。結構この番組気に入っています。日本の漫才っていうと、大抵二人一組で面白い話しをして観衆を笑わせるって感じですが、アメリカの場合、スタンド・アップ・コミックは、大抵一人で聴衆を前に面白い話しをします。イメージは、かなり違いますね。う〜ん、日本のお笑い芸人には失礼かと思いますが、アメリカのコミックをやってらっしゃる方達の方が、ずっと「知的」な感じがします。もちろん、ピンからキリまでありますが。アメリカでコメディーをする人達の中には、ニュースレポーターに負けない程、政治や社会状況について語れる人がたくさんいます。いろんなタイプがありますが、私の中には基本的にスマートなイメージがあります。「リーダー的」というか。

 とまあ、そんなコメディアン達のコンテスト番組、「Last Comic Standing」。今年は、番組が「招待した」コメディアン達が集まっているので、レベルは高めです。既に地方のコメディークラブで仕事をしているような人達ですね、全くの素人ではなく。で、そんな参加者の一人が、彼の14歳の息子の話しをしました。昨日の投稿でも書きましたが、アメリカの子供の発育は、日本の子供達に比べ、比較にならない程、早いです。10年は先を行っているって感じ。で、この14歳の息子がある日、ジムに入会したいと言い出したというのが、このコメディアンのお話し。今まで家の中で「男」であるのは、父親の自分だけだと思っていたのに、息子が一人前の男になり出し、戸惑っているという父親の心境を、面白可笑しく語ったのでした。自分の目の前で、腕立て伏せを立派にする息子。父にとって「脅威」すら感じる場面だったのです。

 で、今日の一言は、そんなお話しを聞いた審査員の一人が言った言葉です。この審査員自身も父親であり、家には息子がいるので、自分にも似たような経験があり、「言っている意味が経験を通してわかる」って意味で言ったのが、今日のお題の“I can relate to that"です。”relate to”って言うと、「〜に関連する」ってな意味が辞書に出てくると思いますが、「それに自分は関連することができる」ってことは、つまり「共感できる」ってことです。で、反対に「共感する」の英語を辞書で調べると、”sympathize”そして名詞の「共感」では “sympathy” がまず出てきますが、これらの単語は、「可哀想だと思う」って意味で「共感する」ってニュアンスが強いです。しかしrelate”には、そんな深い感情移入はありません。「自分にも同じような経験がある」って感じです。